宮澤エマ:「おちょやん」で初の朝ドラ “継母”栗子役に「胃がキリキリ」 ヒロインオーディション落選の過去

NHK連続テレビ小説「おちょやん」でヒロイン千代の新しい母親・竹井栗子を演じている宮澤エマさん (C)NHK
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NHK連続テレビ小説「おちょやん」でヒロイン千代の新しい母親・竹井栗子を演じている宮澤エマさん (C)NHK

 11月30日にスタートした、杉咲花さん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「おちょやん」に出演している女優の宮澤エマさん。演じているのは、幼きヒロイン千代(毎田暖乃ちゃん)の新しい母・竹井栗子で、初回から登場すると、利己的で自己中心的な「継母」として存在感を発揮するなど、初の朝ドラで新たな魅力をのぞかせている。「台本を読んで、栗子という人はすごく面白い人だなと感じました。思っていてもなかなか口に出して言わないようなことばかりを言っていて、利己的で自己中心的なキャラクターですが、それが彼女の魅力でもあるんです」と話す宮澤さんがドラマについて語った。

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 ◇朝ドラ出演に「三度聞き」 「ご縁がないんだ」と自己完結していた

 「おちょやん」は、上方女優の代名詞といえる存在で、「大阪のお母さん」として親しまれてきた女優の浪花千栄子さんの人生をモデルにしながらも、物語を大胆に再構築し、フィクションとして描く、103作目の朝ドラ。

 主人公の竹井千代は、明治の末に大阪・南河内の貧しい家に生まれ、9歳で道頓堀の芝居茶屋に女中奉公に出される。多くの芝居小屋が建ち並ぶ街で、華やかな芝居の世界に魅せられた千代は、自らも女優を目指すようになる……というストーリーが展開する。

 改めて「おちょやん」出演について、宮澤さんは「何かもう三度見、三度聞きくらいしました(笑い)。朝ドラヒロインのオーディションはこれまでに何回か受けさせていただいたことがあるんですが、箸にも棒にもかからなくて……。『ああ、連続テレビ小説にはご縁がないんだ』と自己完結していたので、出演させていただくと決まったときは、ほんとうに驚きました」と振り返る。

 同時に「すごく面白そうな世界観の作品だから、その一員になるプレッシャーもありました」といい、「役についても『ヒロインの継母役』ということをお聞きして、『いきなり母親役か!』とびっくりしました。しかも、南河内の出身で、芸事もしていて、三味線を弾くシーンもあって、もちろん大正時代が舞台の物語なので、衣装もお着物で。だんだんと『あれ? どれも、得意じゃないぞ』と気づいて、胃がキリキリするようになっていきました」と笑顔で明かす。

 ◇栗子は「千代にとっては最悪の人」 現場では二人の子役と「たくさんおしゃべり」

 栗子はテルヲ(トータス松本さん)が連れてきた、千代の新しい母親。料理屋の仲居をしていた栗子をテルヲが口説き落としたらしく、美人で粋な女性だが、テルヲ以上に朝寝坊で、家事もしない。千代とは次第に対立していく……。第1週「うちは、かわいそやない」から千代と栗子のバトルが描かれた。

 「千代ちゃんにとっては最悪の人でも、いかに視聴者にとって面白い存在としていられるか、というのが栗子を演じる上での面白さであり、難しさだなとも思います」と話す宮澤さんは、「台本を読んで、ちょっとした所作や、ふとした表情、ふとしたしぐさに粋な様子が表れる役なんだろうなと感じたので、そこをどうやって魅力的に演じられるかが課題だなというのが最初の印象でした」と語る。

 一方、ロケ現場では「幼少期のヨシヲ役・荒田陽向君と千代役・毎田暖乃ちゃんを中心に、本当にいい雰囲気でした」といい、二人が生き生きとしているのでそれがみんなに伝わって、それに引っ張られていく感覚がありました。二人ともとても頭がいいので、子供と話しているんですけど対等に話している感じがして、おしゃべりが楽しかったです。栗子さん、栗子さんと近寄ってきてくれて、たくさんおしゃべりしました」とうれしそうな宮澤さん。

 続けて「『おちょやん』は、すごくピュアな子供時代の二人と、最悪な父親なのに、あっけらかんとしていてすごく魅力的なトータス松本さんが演じるテルヲをだけで引き込まれてしまう世界観があります。ここまで貧困の中から始まる朝ドラのヒロインは久々なのかもしれませんが、貧しいっていうことの衝撃よりもたくましさを感じるんですよね。その貧しい生活の中で、すごく生き生きと生きている千代ちゃんの姿が、画面越しにも伝わってくると思います」と作品の魅力をアピールしていた。

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