杉咲花さん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「おちょやん」(総合、月~土曜午前8時ほか)が11月30日からスタートする。上方女優の代名詞といえる存在で、「大阪のお母さん」として親しまれてきた女優の浪花千栄子さんの人生をモデルにしながらも、物語を大胆に再構築し、フィクションとして描く、103作目の朝ドラだ。
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杉咲さん扮(ふん)する主人公の竹井千代は、明治の末に大阪・南河内の貧しい家に生まれ、9歳で道頓堀の芝居茶屋に女中奉公に出される。多くの芝居小屋が建ち並ぶ街で、華やかな芝居の世界に魅せられた千代は、自らも女優を目指すようになる。そして喜劇界のプリンス、天海一平(あまみ・いっぺい)と出会い、妻になるとともに喜劇女優としても花開いていくが、戦争などの不幸が重なって女優を一時引退。しかしあるラジオドラマをきっかけに奇跡の復活を遂げる……というストーリーが展開する。
千代の父・竹井テルヲをトータス松本さん、新しい母・竹井栗子を宮澤エマさん、千代が女中奉公することになる芝居茶屋「岡安」を取り仕切る女将(おかみ)・岡田シズを篠原涼子さん、シズの夫で、「岡安」の主人・岡田宗助を名倉潤さん、千代と結婚する“喜劇界のプリンス”こと天海一平を成田凌さんが演じる。また千代の子供時代は毎田暖乃ちゃんが務める。
第1週の副題は「うちは、かわいそやない」。大正5(1916)年。千代(暖乃ちゃん)は大阪の南河内にある貧しい農家に生まれた。幼い頃に母を亡くし、飲んだくれの父テルヲ(トータス松本さん)と弟・ヨシヲ(荒田陽向君)の3人暮らしだった。千代は口が達者な元気な女の子だったが、弟や鶏の世話などで忙しく、小学校にも通えずにいた。ある日、テルヲが新しい母親、栗子(宮澤さん)を連れて帰る。これで小学校に通えると喜ぶ千代だったが、栗子はテルヲ以上に朝寝坊で、ゴロゴロと寝ているばかり。家事は何もしなかった。
千代は次第に栗子に反発するようになり、2人は対立していく。テルヲと千代は一獲千金を夢見て、自分たちが飼っていた鶏を観賞用の鶏の品評会に持って行き、売ろうとした。そこは、ガラス工場を経営する社長の屋敷だった。そのとき、千代の亡くなった母が子供の頃、その工場で働いていたことが分かり、社長の好意により、鶏を買ってもらうことになる。しかし、千代とテルヲが家に帰ると、ヨシヲが家にいない。行方不明となったヨシヲを村中で捜索する事態となるが、千代はやっとのことでヨシヲを発見する。しかし、ヨシヲが山の中で迷子になったのは、栗子のために薬草を探していたからだと分かり、千代はショックを受ける……。
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