声優、アーティストとして活躍する早見沙織さんの新ミニアルバム「シスターシティーズ」が発売された。早見さんは「魔法科高校の劣等生」「魔法つかいプリキュア!」「劇場版 はいからさんが通る」などに出演してきた人気声優で、唯一無二の美声が魅力。アーティストとしては今年デビュー5周年を迎える。早見さんに、約5年のアーティスト活動の中での変化、ミニアルバムについて聞いた。
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ミニアルバム「シスターシティーズ」は、Kenichiro Nishihara(西原健一郎)さん、田淵智也さん、NARASAKIさん、堀込泰行さん、横山克さんといった豪華なクリエーターが楽曲を提供。早見さんが全曲、作詞を手がけた。
「アーティストデビューしてからの5年で、私が好きなもの、憧れ、肌になじむものを伝えていくことが大事なのかな? と感じています。スタッフの皆さんとアイデアを出し合い、私からも提案させていただきつつ、とってもすてきな方々に参加していただけることになりました。こういう曲にしてください! というのは多くはお願いしていないんです。これまでご一緒させていただけたことがある横山さん、NARASAKIさんは特にそうですね。お互いの感覚、感性のようなものがある程度共有できているところもあったので」
早見さんは、クリエーターと話をする中で刺激を受けることもあったという。会話の中で「旅」と「自由」というミニアルバムのテーマがより深みを増した。
「いろいろな土地に赴いて、私なりのものを見つけたり、そこで何かを生み出すというテーマで考えていました。横山さんと旅についてお話ししている時に方向性が見えてきたんです。お話をする中で、旅をしたような気持ちになって、すごくいいな……と。旅に行くのもすてきだけど、行かなくても、自由になれる! どこにでも行ける! という感動があって、すごくいいな! と思ったんです」
レコーディングは「いつも試行錯誤」という。今回も歌う中で変化があった。
「その瞬間に出てきたしっくりくるものを表現していく。模索しつつなんですね。例えば、堀込さんの曲は、その深みに足を奪われ、すてき! となっていて、レコーディングはイメージしていたものよりも、エッジを効かせて、ドライな感じになりました」
早見さんは、2015年8月にシングル「やさしい希望」でアーティストデビューした。今回のミニアルバムは各クリエーターが作曲したが、これまでは早見さん自身が作曲した楽曲も発表してきた。作詞にも挑戦するなど表現の幅を広げている。
「事実は小説よりも奇なりですね。こういうふうなご縁があるなんて! と思うことがたくさんありました。作詞もそうです。スタッフの皆さんがいろいろな引き出しを開放してくださるんです。皆さんに助けていただき、いろいろな方とコミュニケーションをする中で生まれるものばかりです。まだまだ学びの途中です」
約5年のアーティスト活動の中で、開いた引き出しがたくさんあった。
「1年目はキャンバスが真っ白で、暗中模索でした。今は、少しずつ景色も見えてきたし、自分が塗ってきた色も出てきました。誰かのようになりたいというわけではないのですが、自分なりに自然体で進んでいきたいですね。自分が気付かなかった引き出しを皆さんに一つ一つ開放していただいて、今はその過程なんです。自分らしく引き出しを開いていき、それを形として皆様に届けられたらと思っています。
アーティスト活動は、声優としての活動にも影響があった。
「生み出したり、表現するエネルギー、心の震えのようなものは、音楽もお芝居も根本的には変わらないと感じています。お芝居で学んだことを歌で気付かされることがありますし、魂が沸き立ち、震える瞬間もあり、それが原動力にもなります。最初は、分けて考えていましたが、そういうことではないんですよね。相互作用があるんです」
アーティストデビュー5周年を記念したライブツアーを控え、「これまで5年で感じたこと、学んできたもの、ちょっとずつ見えてきた景色を表現していきたいです」と語る早見さん。今後もさまざまな景色を見せてくれそうだ。
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