松下洸平:「スカーレット」の八郎役が甲賀市でトークショー キャスティングや撮影秘話明かす

NHKの連続テレビ小説「スカーレット」の甲賀市でのトークショーに登場した松下洸平さん (C)NHK
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NHKの連続テレビ小説「スカーレット」の甲賀市でのトークショーに登場した松下洸平さん (C)NHK

 放送中のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「スカーレット」で、戸田恵梨香さん演じる主人公・喜美子の恋人となった陶工・十代田(そよだ)八郎を演じる松下洸平さん。12月14日に「あいこうか市民ホール」(滋賀県甲賀市)で行われた「スカーレットトークショーin甲賀市」に、制作統括の内田ゆきチーフプロデューサー(CP)と共に登場し、撮影の裏話などを語った。

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 内田CPは「4年ほど前に舞台で見て“いい若者がいるな”と強く印象に残っていた」と、最初からヒロインの相手役を想定して、松下さんに声をかけたという。そのとき松下さんは、ちょうど滋賀県大津市の劇場「びわ湖ホール」で、喜美子の母マツ役の富田靖子さんとの二人芝居「母と暮せば」に出演中だった。松下さんは、「大阪のNHK(放送局)でお芝居を見ていただいて、次の日の舞台にも、内田CPや演出家チームに来ていただいて。それが琵琶湖のほとりの劇場だったというのも、すごく今、縁を感じています」と振り返る。ただキャスティング第1弾発表に、富田さんが入っていたため「『僕を見に来たわけじゃないのか』と(笑い)。いいお芝居ができる俳優になって、再チャレンジしたいと思っていたのに、こういう形で呼んでいただいて。(俳優を)10年、頑張って本当によかったと思いました」と当時の心境を明かした。

 劇中ではフカ先生(イッセー尾形さん)に、先生が描いた絵を食料に変えたことを告白し、視聴者の心を一瞬でつかんだ名シーンがあった。「ここの台本をいただいたとき、“なんてすてきなせりふをお書きになってくださったんだろう”と、家で嗚咽(おえつ)が出るぐらい泣きました」と松下さん。と同時に「これが自分の名刺になるような気持ちで」撮影に臨んだという。「現場のキャストやスタッフの方々も“松下洸平って誰?”というところからのスタートだったので、自分がどういう芝居をする俳優なのかってことを、まずは皆さんに分かっていただく必要があったので、持てる力を振り絞って演じました。フカ先生が八郎の頭をなでるのは、実は台本にはなかったんですが、僕がそれで涙が止まらなくなってしまいました」と、松下さんの強い気持ちとそれを受けるイッセーさんの演技が、あの感動的な場面を生み出したことを語った。

 終演間際には、このトークショー限定の予告映像が流され、ある衝撃的なシーンで、観客から「えーっ!」と声が上がった。それを受けて、松下さんは「皆さんが僕たちと一緒に『スカーレット』の世界に入ってきてくださっている、作品を楽しんでくださっているのが、今のリアクションで分かりました。本当に一筋縄ではいかないのが『スカーレット』だと思いますが、皆さんの期待に応えられるように、面白い『スカーレット』を作っていけるように、これからも頑張ります」と決意を語った。

 「スカーレット」は101作目の朝ドラ。焼き物の里・滋賀県信楽で、初の女性陶芸家となった川原喜美子の、波乱万丈の半生を描く。脚本を人気ドラマ「ホタルノヒカリ」シリーズなどで知られる水橋文美江さんが手がけ、語り(ナレーション)をNHKの中條誠子アナウンサーが担当。主題歌は、ボーカリスト越智志帆さんのソロユニット「Superfly」のオリジナルソング「フレア」。12月28日までレギュラー放送し、年明けは1月6日から再開する予定。NHK総合で月~土曜午前8時ほかで放送。

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