石原さとみ:「改めてすごく好きに…」 主演舞台で充実感

舞台「アジアの女」で主演を務める石原さとみさん
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舞台「アジアの女」で主演を務める石原さとみさん

 女優の石原さとみさん主演、俳優の吉田鋼太郎さん演出で、Bunkamuraシアターコクーン(東京都渋谷区)で9月に上演された舞台「アジアの女」が、12月14日にWOWOWで放送される。石原さんが舞台に出演するのは、2018年の「密やかな結晶」以来。「これから自分の人生の目標を立てていく中で、舞台というものを中心に考えていきたいと思いました」という石原さんの、舞台への思いを語ったインタビューが公開された。

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 「アジアの女」は、演出家の長塚圭史さんが書き下ろした戯曲で、大災害が起きた後の東京が舞台。石原さんほか、山内圭哉さん、矢本悠馬さん、水口早香さん、演出の吉田さんも出演。石原さんと吉田さんは初共演。

 大災害によって壊滅した東京のとある立ち入り禁止地区。2階部分によって1階が押しつぶされた家に、兄の晃郎(山内さん)と妹の麻希子(石原さん)は住み続けていた。2人は国からの配給によって生活するが、晃郎は酒浸りとなり、かつて精神を病んでいた麻希子は畑に水をやり続ける。麻希子に思いを寄せる警官の村田(矢本さん)は、2人の世話を焼き見守っていた。そこに作家の一ノ瀬(吉田さん)が現れ、かつて担当編集者だった晃郎に「物語を書かせろ」と迫る。そんな中、麻希子は仕事をあっせんする元締めの鳥居(水口さん)と出会い、生活のため「ボランティア」と称した仕事を始めることに……という展開。

 この公演について、石原さんは「脚本を読んでみて、誰が演じて誰が演出するかによって全く違うものになりそう」と感じたといい、「この本がどう立ち上がるのか、全然想像がつかなくて。伸びしろというか、これだけ余白がある本に挑戦できると思うと、すごくうれしかったです」と明かす。

 「答えがない作品もすごく好きで、考えさせられるというか。このセリフをどう言うのか、どういう思いを持っているのか、答えを定めずにけいこで作り上げていく。そこには自分の哲学だったり、指針だったり、人生観だったりが反映される、そういうことが求められるものってなかなかないなあと思って、すごくワクワクしました。簡単ではないからこそ鍛えられると思います」。

 舞台に出演したことで、「今回改めて、私は本当に舞台をやりたいんだって、すごく好きになりましたね」と実感したという。

 「今までもちろん好きだったんですけど、やっぱり難しいというか、つらいなと思う部分だったり、大変だなと思うことだったり、ちょっとストレスを感じる部分だったりというのはありました。それを乗り越えていく中で成長というものがあるので、(そういう部分が)なきゃいけないとは思うんですけど、今回の舞台は、脚本を読んでから、けいこが始まって、今に至るまでストレスを感じる瞬間なんて1ミリもなかったんです」と語る。

 さらに「楽しくない時間なんて、1分も1秒もなくて、こんなに楽しい時間を過ごせるなんて、なんて自分は幸せなんだろうって。けいこをやっていても、本番毎日やっていても、日々更新されるぐらい楽しいです。それを今の年齢で感じられるって、すごい幸せだなと思っています」と明かし、「これから自分の人生の目標を立てていく中で、舞台というものを中心に考えていきたいと思いました」と語った。

 舞台「アジアの女」の模様は、14日午後6時半にWOWOWライブで放送される。関連番組として、石原さん、村上虹郎さん、鈴木浩介さんが出演した舞台「密やかな結晶」が、13日午後7時にWOWOWライブで放送。

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