女優の北川景子さんが主演を務める9月放送のドラマスペシャル「指定弁護士」(テレビ朝日系)で、初の弁護士役に挑戦することが12日、分かった。指定弁護士となった京都の弁護士とバディーの検察官が事件の真相と自らの道をつかんでいく本格リーガルドラマで、北川さんは主人公の弁護士・一ツ木唯を演じる。
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指定弁護士とは、検察が“不起訴”にした容疑者を、市民による検察審査会が2回続けて“起訴すべき”と判断した際に検察官役として指定される弁護士のこと。今回、弁護士役初挑戦の北川さんは、クランクイン前に弁護士や裁判に関する資料と映像を見て勉強したという。
指定弁護士は検察と同等の捜査権を持つが、実際は検察官と共同で捜査を行う。ドラマでも北川さん演じる唯の捜査に協力するために京都地検の人間が派遣され、行動を共にして情報を共有することになる。その唯のバディー役となる橘慎二を北村一輝さんが演じる。検察にとって厄介でしかない指定弁護士を目の敵にして最初は唯にきつく当たる橘だが、やがてその存在意義に共感するようになる。
そのほか、唯の夫・隆司役でえなりかずきさん、慎二の捜査を手伝う検察事務官・安倍忠一役で生瀬勝久さん、唯の上司でやがて彼女の前に立ちはだかる弁護士・三塚文則役で中村梅雀さん、唯を指定弁護士に誘う弁護士・神林京子役で羽田美智子さん、唯が通うバーのマスター役で松重豊さんが出演。脚本は、同局の人気ドラマ「相棒」「科捜研の女」シリーズや、人気アニメ「名探偵コナン」の劇場版などを手掛けてきた、櫻井武晴さんが担当する。
「指定弁護士」という言葉はニュースなどで知っていましたが、詳しくは全然分かっていなくて。初めて台本を読ませていただいた時は「難しいな」と思いました。弁護士だけど、“被告人を必ず有罪にする”という目的を持って法廷に立たないといけない。(三塚役の中村)梅雀さんに「露悪趣味だ」と言われるシーンがありますが、確かに何でもかんでも明らかにすることが万人にとっての幸せではないのでは……という気持ちは私自身の中にも正直ありました。なので最初は「指定弁護士は何にやりがいを持っているんだろう?」と悩んでいたんですけど、監督とお話しした際に「唯は『真実を明らかにする』ってことに使命感を燃やしている人なんじゃないかな」と言っていただいて、そこからはその気持ちを大切にして演じています。
撮影に入る前に、実際の裁判の映像や裁判をテーマにした作品などを見て準備をしました。ただ指定弁護士に関する資料はすごく少なかったので、それについては監修の先生とお話をさせていただきましたね。
撮影初日に早速、後半部分のシーンを撮りましたけど、自然といろいろな時間を積み重ねてきた2人に見えていたような感じがして。初日にそういう手応えがあったので、このままいけば大丈夫だなと思いました。すごくいいコンビになっているんじゃないかなと思います。
事件自体はとても難しいですが、基本的には唯という30代の女性が慎二と出会って翻弄(ほんろう)されながらも、やがて一人の人間として弁護士としてしっかりと成長していく物語です。特に普段何かに頑張っている方に見てもらってスッキリしていただけたらうれしいです。そしていつかシリーズになったらうれしいですね。そのためにも、まずは今回の作品に全力を注いでいこうと思います。また見たいと思っていただけるように頑張ります。
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