日本映画製作者連盟が25日に発表した2017年の全国映画概況によると、邦画の興行収入は人気テレビアニメ「名探偵コナン」の劇場版「名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)」(17年4月公開)が約68億9000万円で首位に輝いた。
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2位は「映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険」(17年3月公開)で約44億3000万円、3位は実写映画「銀魂」(17年7月公開)で約38億4000万円だった。トップ10のうち、6作品がアニメ作品を占めた。
4位は「劇場版ポケットモンスター キミにきめた!」(17年7月公開)、5位は「君の膵臓をたべたい」(17年7月公開)、6位は「メアリと魔女の花」(17年7月公開)、7位は「映画 妖怪ウォッチ 空飛ぶクジラとダブル世界の大冒険だニャン!」(16年12月公開)、8位は「劇場版 ソードアート・オンライン-オーディナル・スケール-」(17年2月公開)、9位は「忍びの国」(17年7月公開)、10位は「22年目の告白-私が殺人犯です-」(17年6月公開)だった。
2017年の観客動員数は約1億7448万3000人で前年比96.8%。邦画、洋画を合わせた興行収入は約2285億7200万円で前年比97.1%。構成比は邦画が54.9%、洋画が45.1%。公開本数は1187本で邦画が594本、洋画593本だった。
邦画の興収10億円以上の作品は38作で計777億1000万円。洋画は1位が「美女と野獣」(17年4月公開)が124億円、2位が「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」(16年11月公開)で73億4000万円、3位が「怪盗グルーのミニオン大脱走」(17年7月公開)で73億1000万円。10億円以上の作品が24作で計841億3000万円だった。
東宝の島谷能成社長は、海外戦略について「(同社の)海外配給権の売り上げが3年前16億円から昨年は51億円と桁が違う成長をすることができた。『君の名は。』は135の国と地域に輸出され、日本を除いて150億円の興収を上げた。日本のコンテンツ、企画を海外が求めている。日本の優秀な企画をハリウッドや中国に(映画化の)話を持ちかけていきたい。(ハリウッド版)ゴジラのパート2には出資を決めた。(ハリウッド版の)『探偵ピカチュウ』の映画化にも出資していくつもりでいる。『君の名は。』はハリウッドでの実写化の企画が始まっている。海外についても本格的に踏み出していきたい」と語った。
また、公開初日を従来の土曜日から金曜日に変える動きがあるが、加盟社の中で松竹と東宝は金曜日初日を積極的に採用。KADOKAWAと東映は作品の特性に合わせて金曜初日の場合もあるが、従来通り土曜日を初日にするという。東宝の島谷社長は「プレミアムフライデーなど、余暇の充実に対する関心が高まっている背景があり、積極的に金曜日を活用していこうと。長い間議論した結果で、今年4月(13日公開の『名探偵コナン ゼロの執行人』)から金曜初日でそろえる」と話した。
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