歌舞伎俳優の片岡愛之助さんが29日、10月1日から始まる御園座の歌舞伎公演「錦秋名古屋 顔見世」を前に、日本特殊陶業市民会館(名古屋市中区)と、近隣の複合商業施設、アスナル金山(同)で行われた催しに出席した。愛之助さんは「先日、妻(女優の藤原紀香さん)とプライベートでお伊勢さん(伊勢神宮)に行った際、名古屋に宿泊して、この辺でご飯を食べました」と明かし、夫婦仲の良さをうかがわせていた。
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公演は、2018年春開業予定で建て替え中の御園座に代わって同会館で行われ、今年で5年目。愛之助さんは、建て替え前の御園座の思い出を聞かれると「大雨が降って雨漏りしたことがある。客席に水がたまって、お客さんが入れなくなって……。公演中止かと思ったら、お客さんを真ん中へ寄せて、お芝居をしました」と振り返り、「建て直しになって寂しいけど、よかった。新しくなったら安心してお芝居ができる」と冗談を交えて語った。また今回は「連獅子」に出演することから「赤と白の毛をぐるぐる回すやつ(演目)です。名古屋の方のために、いつもより多めに回させていただきます」と語り、大きな拍手を浴びていた。
この日は日本特殊陶業市民会館で、出演者の名前を書いたまねき看板を掲げる行事「まねき上げ」が行われた。まねき上げは名古屋の秋の風物詩になっており、今年は愛之助さんのほか、中村梅玉さん、中村魁春さん、中村東蔵さん、中村松江さん、中村亀鶴さん、中村壱太郎さんが出席。「錦秋名古屋 顔見世」の出演者の家紋と名前が書かれた28枚のまねき看板が玄関前にお目見えし、愛之助さんらは、集まった約500人のファンの前で、清めの塩をまき、鏡開きを行って大入りを願った。またアスナル金山のステージでは、愛之助さんらがトークイベントと餅つきを行い、約700人のファンが集まった。
「錦秋名古屋 顔見世」は、日本特殊陶業市民会館で10月25日まで。同公演の半券1枚につき、御園座で行われる18年4月のこけら落とし公演「柿葺落四月大歌舞伎」または、同年5月の公演「スーパー歌舞伎2『ワンピース』」の観覧券1枚を優先的に予約できる特典がある。