「毎日かあさん」「ぼくんち」などで知られるマンガ家の西原理恵子さんが、10月2日から「毎日新聞」でマンガの新連載「りえさん手帖」を開始することが28日、明らかになった。毎週月曜の朝刊に掲載される。
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西原さんは「毎日新聞」に掲載していた人気マンガ「毎日かあさん」の連載を6月に終えた。その際、「卒母」(そつはは、母親業の卒業)宣言は、NHK「クローズアップ現代+」などさまざまな番組やメディアで取り上げられ話題になった。そして、「毎日かあさん」に代わる新連載「りえさん手帖」はコテコテのパーマにド派手なおばさんファッションで身を固めた主人公「りえさん」が大暴れする……という内容になる予定。
2018年にマンガ家生活30周年を迎える西原さんは、「卒母もしたことですし、これからは自由な翼を得たおばさんたちの傍若無人ぶりを好きに描いてみようと思うんです。もう世間に対する恥とか、こう思われたら困るとか、あの人に悪く思われたらどうしようとか、そういうのはもう全部なくなりましたので。だから『毎日かあさん』がよりずうずうしくパワーアップしたバージョンになるでしょう。おばさんが世間をめった切りしていく。おかあさんはまだ『情け』があるんですけど、おばさんはもう情け容赦ないですからね。たいがいの生き死にも経験済みですし」と作品の狙いをコメントしている。
タイトルについては「私の育った土佐の港町では年上でも年下でも女性を『さん』づけで呼ぶ文化があったんです。先日、同郷のおじさんから『りえさん』って呼ばれて、そういえば昔はよく漁師のおっちゃんたちにそう呼ばれていたのを思い出しまして、その親しみを込めて『さん』づけにする感じのニュアンスはいいなと。さらにちょっとレトロな雰囲気もほしかったので、『手帖』とつけてみました」と語っている。
メインキャラ「りえさん」のファッションについては「ヒョウ柄だったり、食い道楽のピエロみたいだったり、いろいろと変えていく予定です。ハワイに行ったときに、おばさんたちがコッテコテのパーマで着慣れない服でめかし込んで歩いているのが可愛らしかったんです。ああいうのって、日本も韓国も中国も、各国共通ですよね。ああいう年に一度の晴れ着のおばさん、みたいな感じが理想です」と表現。さらに、「他にどんなキャラクターが出てくるかとかはこれからです。とりあえず動物はいっぱい出てきそう。もうね、52歳にもなるとそうそう新しいこともできませんから。新連載なんておだてられて調子に乗っていますけど、温かい目で見守っていただけたらと思います」とコメントしている。
また、西原さんの「毎日かあさん」(毎日新聞出版)の最終巻となる14巻が9月21日に発売される。「毎日新聞」に02年から足かけ16年連載された「毎日かあさん」の単行本シリーズは累計250万部を突破している。最終巻「毎日かあさん14 卒母編」は、最終回までの連載に加え、子育て終了、「卒母」への万感の思いを込めた20ページの描き下ろしを収録。口をきかなくなった反抗期の娘と、受験を通じてさらに大人びた息子、それぞれの後ろ姿に向けてサイバラかあさんが贈る言葉は……という完結編となる。価格は907円(税抜き)。
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