ダンダダン
第7話「優しい世界へ」
11月14日(木)放送分
羽海野(うみの)チカさんの人気将棋マンガが原作の2部作の映画「3月のライオン」(大友啓史監督)の後編が公開中だ。劇中では、神木隆之介さんが主人公で17歳の天才プロ棋士・桐山零を演じているが、零と共通点が多いとして、実際に中学生プロ棋士として活躍中の藤井聡太四段が注目をされている。零と同じ中学生プロ棋士としてデビューした藤井四段は、公式戦でデビュー以来負けなしの15連勝を記録。先月23日にはインターネットテレビ局「AbemaTV」の番組の企画で非公式戦ながら羽生善治三冠を破る姿が話題を呼んだ。快進撃を続ける藤井四段に「3月のライオン」スタッフが直撃し、自身と零との共通点などを聞いた。
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「3月のライオン」を見て、「プロ棋士として将棋に懸ける思いは自分も強いと思いますが、映画を見ていても桐山くんの将棋に対する姿勢にとても共感しました」と自身と零の共通点を語る藤井四段。注目されている現状については、「注目していただけるのは非常にありがたいです」といい、「映画では、桐山くんが宗谷名人に挑む対局の場面が描かれますが、自分もそんな桐山くんに負けない活躍ができるように頑張りたいと思っています」と意欲を示す。
先日は、宗谷名人のモデルにもなっており、20年以上にわたって将棋界のトップに君臨してきた“レジェンド”羽生三冠を非公式戦ながら破った藤井四段。宗谷名人と零の対局シーンをお気に入りのシーンの一つに挙げ、「映画では宗谷名人との記念対局の中で、桐山くんは中盤で『7四歩』だったと思うんですが、緊迫した戦いの中で悪手を指してしまい形勢を損ねてしまう場面がありました。羽生三冠との対局の時も本当に『一手間違えると許されない』という雰囲気、緊迫感を持ちながら対局させていただいたように思います」と映画と重ねながら、自身の対局を振り返る。
劇中では、零が多くの葛藤を抱え、挫折しながらも前に進む姿が描かれているが、藤井四段も同じように挫折したことはあるのだろうか。藤井四段は「『やめたい』と思うほど思い詰めたことはないのですが、奨励会(プロ棋士養成機関)3級の時に一度6連敗し、そのときはすごくつらかったのを覚えています。悔しかったんですが、やめたいと思ったことはないです」と将棋への強い思いを明かす。
零に勝る活躍を見せる藤井四段。自身の強さの秘密について、「将棋は本当に無限に近い可能性のあるゲームですし、どこまで行けば、到達すれば『強い』のか具体的にないと思っています。これまでのことを振り返ると、将棋を始めたころから『詰め将棋』を続けてきたことはいい影響があったのかもしれません」と語った。
映画で零役を演じている神木さんは、藤井四段が羽生三冠を破ったことについて「すごいことですね」といい、「将棋の解説を見ていると、藤井君ならではの発想や転換、臨機応変さがあり、本当に尊敬しています。これからどんどん新しい扉を開いてほしいと思います」とエールを送った。映画とともに藤井四段の活躍にも注目だ。
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