注目映画紹介:「3月のライオン 後編」オリジナル色濃いストーリーに 父役・伊勢谷友介も登場 

「3月のライオン 後編」のワンシーン (C)2017 映画「3月のライオン」製作委員会
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「3月のライオン 後編」のワンシーン (C)2017 映画「3月のライオン」製作委員会

 羽海野(うみの)チカさんの人気将棋マンガが原作で俳優の神木隆之介さん主演の2部作「3月のライオン」(大友啓史監督)の後編が22日、公開される。原作エピソードをテンポよくまとめた前編と比べ、後編はオリジナル色の濃いストーリーが展開。いじめや家族の問題など重いテーマに踏み込んでいく桐山零役の神木さんや、後編の重要なキャラクターとして登場する伊勢谷友介さんの熱演に注目したい。

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 映画は、ある日同じ下町に住む川本家の3姉妹と出会った零が、数々の対局と温かな人々との交流を通じて、棋士として、人として、ある覚悟を決めていく姿が描かれる。前編では神木さん演じる主人公・零と下町に住む川本3姉妹との出会いや、内弟子をしていた幸田家を出て行く背景などが描かれた。幸田家の長女・香子を有村架純さん、川本3姉妹の長女・あかりを倉科カナさん、次女・ひなたを清原果耶さん、三女・モモを新津ちせちゃんが演じ、染谷将太さん、佐々木蔵之介さん、伊藤英明さん、加瀬亮さん、豊川悦司さん、高橋一生さん、中村倫也さん、奥野瑛太さんらも出演している。

 原作エピソードをテンポよく忠実に再現していた前編と比べると、後編はオリジナル色が濃い印象だ。特に、川本3姉妹の前に突然、かつてほかの女性と子供を作って家を出た父親が現れて以降の展開は、(原作ファンなら特に)多少の驚きを持ってスクリーンを追うことになるかもしれない。後編では、いじめ問題や3姉妹の父親の登場などで零が周囲の人々との関係にさらに踏み込んでいく姿が印象的に描かれ零の人間的な成長を感じる。神木さんはもちろん、前編に続いていい味を出している島田役の佐々木さん、人当たりがよく軽薄な誠二郎を演じている伊勢谷さんらの熱演にも注目したい。ネタバレになるので詳細は省くが、予告編でも登場する宗谷名人と盤をはさむシーンの美しさは必見。22日からTOHOシネマズ六本木ヒルズ(東京都港区)などで公開。(河鰭悠太郎/MANTAN)

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