コミケ90:コスプレに異変 エリア大幅拡大も一極集中が課題

「コミックマーケット90」のコスプレエリアに登場したコスプレーヤー
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「コミックマーケット90」のコスプレエリアに登場したコスプレーヤー

 12日に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開幕した国内最大の同人誌即売会「コミックマーケット(コミケ)90」のコスプレエリアでは、人気キャラクターに扮(ふん)したコスプレーヤーが自慢の衣装を披露している。2020年の東京五輪に向けて、東京ビッグサイトが拡張工事中のため、今回のコミケでは、かつてコスプレエリアとして利用されてきた西地区の屋外展示場が使用できなくなった。一方で、「第3回有明防災フェア」が開催中の近隣の東京臨海広域防災公園(防災公園)でもコスプレを楽しめたり、これまで2、3日目のみ使用できた西地区4階の屋上展示場を初日から開放するなど大きな変化があった。コスプレの参加者は年々増加傾向にあり、今回はエリアが縮小されたわけではなく、むしろ拡大された。

 今回、新たに開放された防災公園は、コスプレーヤーや撮影者の姿がまばらで“穴場”になっていた一方、庭園などの人気スポットの混雑は解消されていなかった。コスプレタレントの綾川ゆんまおさんは「防災公園でもコスプレをできる旨は公式サイトで発表されていましたが、今回、初めてのことということもあり、まだ認知されていないようです。2012年にエントランスプラザがコスプレエリアとして開放された際も浸透されるまで時間がかかりました。コスプレーヤーが年々増えている中、今後、コスプレエリアがどうなるかは分かりませんが、快適にコスプレを楽しめるように、一極集中の緩和が課題になってくるかもしれません」と話している。

 コミケは、1975年に始まったマンガやアニメ、小説、ゲーム、音楽などの同人誌の即売会で、現在は夏と冬の年2回開催されている。コスプレは近年“長もの”と呼ばれる小道具の使用を認めたり、撮影が可能なエリアを拡大するなどルールが変更されている。コミケでコスプレをするには1日あたり800円の登録料が必要。

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