女優の広瀬すずさんが11日、東京都内で行われた映画「怒り」(李相日監督、9月17日公開)の完成報告会に登場。厳しい演技指導で知られる李監督だが、オーディションで出演が決まった広瀬さんも相当しごかれたといい、「(李)監督が(撮影していない時に)ご飯を食べている姿を見て、『監督も人間だ、人間だ……』と自分に言い聞かせた」とエピソードを語って笑いを誘った。
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映画「ちはやふる」などで主演を務め、新人賞を総なめにするなど活躍中の広瀬さんだが、本作の撮影では「分からないところが分からない。できないのが分かってるから、余計に悔しくて……」と振り返りつつ、「できていないところに立ち止まってる場合ではなくて、すごい経験をさせてもらった」と話していた。
会見には、広瀬さんと共演した新人の佐久本宝さんも出席。広瀬さん演じる女子高生の泉に思いを寄せる同級生・辰哉という重要な役どころを好演しているが、佐久本さんは「厳しいぞと脅されて入ったのでどうなるんだろうと思っていました。ただ厳しいだけではなく、愛情があった。難しいシーンがたくさんあったが、一緒にやっていて楽しかった」と笑顔でコメント。当の李監督は、広瀬さんと佐久本さんについて「随分たたいたが、たたいてもしなやかに立ち上がってくる。魂が強い2人だなと思った」と評価していた。
「怒り」は、吉田修一さんが2012~13年に読売新聞で連載し、14年に中央公論新社から発売した小説が原作。東京・八王子で夫婦が惨殺され、殺害現場に血文字で「怒」という血文字が残される事件が起きるが、犯人は整形して逃亡。約1年後、千葉の漁港で暮らす洋平(渡辺謙さん)と愛子(宮崎あおいさん)の前に現れた田代(松山ケンイチさん)、東京の大手企業に勤める優馬(妻夫木さん)が出会った直人(綾野剛さん)、沖縄の女子高生・泉(広瀬さん)が無人島で遭遇した田中(森山未來さん)、という3人の“疑惑の人”を中心に、出会った人は殺人犯なのか……というストーリーが展開する。
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